無人惑星サヴァイヴ感想

第十一話  優しいメロディ

 感想と題しながら中味を見れば一から十までメノリ様メノリ様言ってるので、いいかげんうるさがられているような気がひしひしとするこの感想ですけど、今回はいくら言っても許されると思うんです。だって、11話ですもの。「優しいメロディ」ですもの! 今回のメインは正真正銘メノリ様ですもの!! 私の中だけじゃなくて、公式でメノリ様が主役ですものー!!! もういつもの10倍はメノリ様について語ろうかと。つまり今回、いつにもまして長いです。
 でも実はメノリよりヴィスコンティが気になって大変でしたの11話感想、行きまーす!(もう色々テンションがおかしい)

 冒頭ではみんなでいえ作りの続きから。メノリ様が張り切って指揮をとっておられます。
 誰ですか? メノリ様に対して「お前最初は反対した上に作業もやる気なさげだったくせに」とか言っているのは!? 今までメノリ様がやる気がなさそうに見えていたのは、どれだけ頑張っても不可能としか思えないことに労力をさく気になれなかったからであって、働くのが嫌だったからではないのですよ。頑張ったら出来ることになら、それがどれほど困難なことであろうとも、メノリ様は前向きなのですよ。

 つかメノリ様危ないよ……?

 みんなのがんばりでシャトルの外壁を折ることに成功するのですが、どう考えてもメノリの立つ位置は危ない。ケガしなくてよかったね……。
 そうして全部で3枚同じようにして折ったみたいです。みんなご苦労様(特にパグゥ)。
 この場面ではカオルからハワードまで、みんな張り切って頑張っているのが見ていて微笑ましいですね。色々な顔していて面白い。
 ただ、壁を折るときから運ぶときまで実際の作業に加わらないメノリに、ハワードがクレームをつけます。
「作業の指示がさぼりだとは思わない」
 というメノリの主張はもちろん却下。
「誰もお前に指示してくれなんて頼んでないぜ」
「学園にいるときとは違うんだよ、生徒会長さん」
 というハワードに、メノリは何も反論できません。今のリーダーが自分ではないということを再認識させられたからでしょう。
 家作りを進めようという気になれたときに、メノリはメノリなりに張り切ったのでしょう。ただ、今までメノリは大勢で何かを進めるという状況では常にリーダーを務めてきました。作業の監督と指示が彼女の役割であって、それ以外の立場に立ったことがありません。なので、いつも通り作業の指示に廻ったわけですが、それはもう自分の役割ではないということをハワードの言葉で思い出してしまって、それでメノリは固まってしまったのでしょうね。
 ハワードの一見正論だけれどただの八つ当たりまたはかんしゃくでしかない言葉に、対抗できないメノリ様ではないはずなのですが、リーダーではない自分がどう動けばいいのか、この時のメノリにはまだ見えていない。指示が駄目と言われてしまうと、何をすればいいのかわからないのでしょうね。初めての状況にとまどいが大きすぎるのか、ハワードに負けてしまうメノリ様。

 さて、間に入ったルナの言葉で、複雑な心境のままメノリも作業に参加します。
 ここで、おおっと思ったのが、ハワードでした。
 ハワードはメノリの次にチャコと小競り合いを繰り広げていたのですが、ルナの「始めましょ」って言葉で、あわてて作業に参加しに走るんですよ。あのハワードが、働くためにわざわざ戻るなんて。かなりの変化が伺えます。坊ちゃんも成長してるよ! 嬉しいね。

 あれやこれやで作業に参加したメノリですが、指をケガしてしまいます。
 ガーンって効果音に下からのライティング……。
 サヴァイヴの心理描写って、さりげないんだか大げさなんだかよくわかりませんな。

 手当をしてくれたのはベル。なんか葉っぱを使ってましたけど、あれ何なんだろ。確かになめれば済むわけではないけれど、あの葉は大丈夫なのか。そしていつから持っていたんだろう。
 ともかくハンカチから包帯まで作ってしまったベルに、シャアラとルナが感心。
「ベルって意外に器用なのね」
「ほんとだ」
 うん、女の子はけっこう無自覚に失礼だったり残酷だったりするものなんだよね。
 チャコは失礼っていうか空気が読めないよね(笑)

 ケガのショックから立ち直っていないメノリをハワードが刺激。
「そのくらいのケガでさぼるつもりじゃないだろうな」
 その言葉にメノリの表情が険しくなります。 
 メノリにとって、指を大事にするというのはお母様との大切な約束です。亡くなったお母様とつながりを感じるためにも、その約束を忠実に守ってきたのでしょう。小さなケガでも、メノリにとっては重大な過失。人の気も知らないで!って言いたいのかなと思いますが、ここで激高し、取り乱すことはお父様の教えに背くことになるので、メノリは沈黙。
 ルナが休んでてってメノリに言うのは、メノリの事情はわからなくても、メノリのショックが大きいことを感じ取ってくれたからじゃないかと思います。単に場を収めるための方便じゃなくてね。
 まあ、ハワードは納得しないわけですが。
 そのハワードに対するルナの口調や表情がきついのが、なんか面白いですね。
「もう、うるさいわねえ」
 なんて言ってる。一〜二話で色々あったことを、この頃のルナはまだ忘れてないのかもしれません。ハワードの印象は最悪から始まってますから。いじめっ子で卑怯でわがままなお坊ちゃんに対する、正義感の強いルナの評価は辛いままで、優しく接する気にはなれないようです。

 そんなこんなで盛りだくさんな冒頭ですけど、それで色々書きましたけど、でもやっぱりこの冒頭で一番気になるのは、メノリの回想シーンですよね。ちびちゃいメノリ様可愛い!萌え!って叫ぶのはお約束としても、そんなことよりちょー気になることが!
 
 でかっ! 屋敷でか! 敷地も広い! どこまでヴィスコンティの土地なの!?
 雨降ってますけど。緑も豊富ですけど。ここ、コロニーの中!?
 メノリママのセンスってば!!!
 ど、どどど土葬!? 土葬なの!? コロニーなのに!!!? 何その広い墓地はー!!!

 うん、いやもうなんていうか、なんだろうヴィスコンティ。どれほど上流なんですか。
 まず屋敷がでかいのと、回りの環境に自然盛りだくさんなのがびっくりですよ。一話のロカA2の風景とはまるで違いますよね。このお屋敷があるのはロカA2とは違うコロニーなのかもしれません。ていうか、コロニーなんだろうか……。でも地球に人が住めなくなったと言われている以上、コロニーなんだろうね。
 人間がコロニーで生活するのが普通になったと言ったって、火星のコロニー完成までに百年以上かかるっていうんですから、土地ってものすごく貴重なもののはずですよね。人が住めるだけの環境を整えるのにかかる時間とお金は膨大なはず。なのに、これだけの土地を持っているってすごいことなんじゃないだろうか。ロカA2を思い出して下さいよ。やたら高層な建物が多くって、しかも道路は立体交差で、色々なものが密集していて限りあるスペースをなんとか工夫して使っているって雰囲気だったのに。なんだろうね、この広大な土地は。しかも緑でいっぱいで自然な雨まで降ってますよ。すごいっていうかむしろあり得ない。こんなところで暮らしていたなら、サヴァイヴ星の自然に改めて感動しなくてもいいんじゃないのか、メノリ様。
 ロカA2のシーンは遠方に山とか見えるんですが、あれは映像だと思ってました。奥行きを持たせて、人間がストレスを感じないようにするための。空も映像だしね。でも、あの山まで含めてコロニーだったんだろうか……。改めてサヴァイヴ世界の人類の驚異的な発展に敬意がわくというものです(棒読み)。

 そしてもう一つあり得ないのがメノリママのセンス。
 髪型と服装に吹いた。そんなずるずる長いスカートが普段着なんですか……?
 最終回EDで出てきた、他の子のお母さんは、そんなの着てなかったよ?
 服飾史には詳しくないのですが、私の勝手なイメージでいうと、19世紀イギリス風。ヴィクトリアンというやつですね。あるいはアールヌーヴォーってやつでしょうか。首まで覆って袖も裾も長くて肌を見せないこのお召し物は、サヴァイヴ時代の一般的なファッションではないはず。一話でも最終回EDでも、背景のモブキャラからお金持ちのハワードママまで、こんなの着てませんでしたよ。これはメノリママだけの好みなのか、それとも一部の上流階級の間で懐古趣味が流行っているのでしょうか。ヴィクトリアンならともかく、ロココとかバロックが流行ってたらどうしよう……。メノリパパがかつらとかタイツとかお召しになってたらどうしよう(笑)。
 頭の上に宇宙船を載せたご婦人がいるかどうかはともかくとして(マリーアントワネットの時代には、頭の上に帆船や馬車や庭園などのミニチュアを載せた髪型が流行り、エスコートする男性は大変だったそうです)、ヴィスコンティ家の生活が一般の市民とはかけ離れた次元にある様子がうかがえるような、うかがっちゃいけないような(笑)

 ちなみに、頭に帆船のってるドレスに興味ある人は、こちらAll aboutのリンク集から、あちこち行ってみるとおもしろいかと。京都服飾研究財団のデジタルアーカイブとか、杉野学園衣装博物館とか、かなり面白かったですよ。帆船のってるドレスをぜひ見つけて下さいませ。

 閑話休題。で、極めつけはお母様の葬儀のシーン。幼いメノリの心痛を思いやらなければならないシーンなのに不謹慎ですみませんが、土葬ということに驚愕。あの棺の大きさからして土葬に間違いないんですが、コロニーで土葬!?
 土葬という風習がおかしいと言っているわけではないですよ、念のため。コロニーで土葬というやり方を残すのは難しいのではないか、という話です。
 上でも語ったように、土地はかなり貴重なもののはず。墓地にするための地面をコロニーの中に確保するのは難しいと思うのですよ。ロカA2は星の上にドームが点在するタイプのコロニーでしたけど、墓地が作られるとすれば、そういう居住区のドームの外にという流れになるんじゃないかと思いますが。あるいは、土に還す以外の方法を選ぶとか。居住スペースを犠牲にしても、あんな広大で緑あふれる墓地を作るかなあ。宗教を大事にする方なら、自分が住むところと同じくらい、亡くなった方のためのスペースを大切にしたいと思われるのでしょうが、現実問題としてコロニーの中に、しかもあれほど立派な墓地を確保するのは絶対難しいと思うのですよ。このタイプは一般的なものではないでしょうねえ。
 それをしっかり確保しているわけですから、ヴィスコンティ家って、ものすごく格が高いのかも。

 それとも、あれほど広い墓地をコロニーの中に用意できるほど、人類に余裕があるのかなあ。もうここまできたら、そう考えた方が自然なのかもしれません。
 改めてサヴァイヴ世界の人類の驚異的な発展に(以下略)。
 
 短い回想シーンでぐるぐる考えている間に、彼らは元気に働いていました。
 
 資材を運ぶ道行きで、シャアラとシンゴがメノリに声をかけます。失言も多いシャアラですが、悪気はないんだよね(笑)。メノリがケガした時も、すぐにハンカチを出してくれたし、優しいお嬢さんです。
 けれど、メノリには二人の思いやりを受け止める余裕もありません。
 メノリの心にかかる霧は晴れないまま、いえ造りは進みます。
 この時、ハワードがやっぱり楽しそうなのが可愛い。みんなと一緒に作業した経験がないということでは、ハワードもメノリと同じだと思いますが、ハワードの方はメノリより先にその楽しさに目覚めたようです。
 けれどメノリはその中に混ざる気にはなれません。指図するのが駄目なら、何をすればいいのかわからないメノリが選んだのは、一人で食料を探しに行くこと。何もしないでいるのも、いたたまれなかったのでしょう。
「自分の身は自分で守る、だろ」
 ――このセリフ、後で痛い。何と言っても13話で痛いー!
 食料を探しに出たメノリが見つけたのは鳥の巣。その後魚にもチャレンジしたのかもしれません。夕日を見ながら、タイツ脱いでいたので。
 それより、夕日を見ているということは、この浜も西に向いているということですね。シャトルが漂着した浜も西向きだったはずですから、この崖、意外に最初の浜に近いのかしら?

 収穫なしで帰ったメノリでしたが、仲間は収穫がありました。
「カオルの腕前にも感謝感謝v」
 とのことなので、釣れたのはカオル一人のようです。いや、ハワードも一匹釣ってたか。
 これまで魚に苦戦していたカオルでしたが、毛針という新兵器を編み出したことで、一気に勝利を収めた様子。カオルも前向きに頑張ってたんだね。偉い偉い。
 しかも、毛針の作り方を教えて欲しいというベルとシンゴに、「ああ」ってOKの返事。石のナイフを作ってって言われたときは「自分で作れ」だったのにね。仲間と一緒に作業する楽しさを味わっているのは、ハワードだけではなくてカオルも同じなようです。
 
 けれどカオルばかりが持ち上げられて悔しいハワード。獲物の小ささをからかわれると、矛先をメノリに向けます。べらべらと調子にのるハワードに、口を挟んだのはカオル。
「相変わらず口だけは達者だな」
 表情は柔らかいので、「よく吼える犬」と言ったときほどの嫌悪感はないみたいですね。
「そうそう、それだけ文句言える元気あるなら、明日はもっとがんばってね」
 と言うルナもからかう口調ですし、ハワードのへたれぶりを何度も見たことで、ある種小さい子供を見るかのような視点が生まれているのかも(笑)
 ただ、ハワードは止まりません。
「働かざる者食うべからずだ!」
 と相変わらず妙に豊富な語彙力を駆使して、収穫のないメノリの取り分は減らせと主張。さすがにこれにはルナの語気も強くなります。
 ハワードがお馬鹿さんなのは、その場その場の感情で行動して後先考えないことですね。食料とってこない奴は食べる量を減らせなんて言って、その言葉が後で自分に跳ね返ってくるかもしれないなんてことには、全く考えが及ばない。ルナは「誰にだって収穫のない日はある」ってちゃんと言ってるのに。だからチャコに、お前の分はお前のとったこの小さい魚やと言われても、何でだよ、関係ないだろって、納得しない。
 ――いや、自分で取ってきた分しか食べちゃだめだって、今君が言ったんだよ?
 まだまだ自分の感情と欲求が最優先のお坊ちゃんです。
 なので、ルナの言い方もきついきつい。
「謝ってきなさいよ!」
 ルナ、まだハワードのこと嫌いなんだね。まあ、そうだろうね。
 でもハワードが仕事をさぼろうとしたとかいえを壊したとか、そんなときはルナ、それほど怒ってませんでしたよね。ルナがこれほど怒ってるのは、ハワードがメノリを傷つける言動をとったからですね。さぼりややんちゃは許せても、人を傷つけるようことはやっぱり許せないようです。
 ルナの正義感が清々しく嫌みにならないのは、それがこうした思いやりに基づいているからなのでしょうね。

 眠れないメノリは満月の下でバイオリンを演奏。なんか、この星の月っていつも満月なような。後で三日月とか半月とかあったか調べてみようかなあ(暇人)。

 後半の回想シーンでも、お母様の服は素敵ですな。演奏会(コンクールかな)のシーンでは、観客の女性達も同じような服着てますけど、演奏会は正装がマナーだったりするから、ここではあまり違和感ないなー。

 さて、ルナはメノリの過去と心情をのぞき見できちゃいました。
 これって、どの程度見えたんでしょうね。筒抜けなのか、演出通りフラッシュバック程度なのか。 どの程度見えたにせよ、ルナのかけた言葉はよかったなと思います。
 メノリのおかげよ、って言うところ。
 自分の無力さを感じて自信をなくしているメノリには、一番の言葉だったと思います。
 
 ルナの言葉も受けて、メノリは鳥の卵に再チャレンジ。
 崖を上るメノリが思い出すのはお父様のお言葉。(もう、メノリの握力がすごいとかそういうことは、突っ込むところじゃないよね……。もうそんなのじゃ驚かないよ、私)
 お父様のお言葉はすさまじいね。
 同情されるのは恥ずべき行為とか、心を許すのは弱みを握られることだとか、一般の人々は道を誤るとか、正しい方向へ導くとか、とにかく上からものを言っている。
 お父様の選民意識は行きすぎているように思いますが、上で色々妄想したように、これはヴィスコンティ家は一般家庭と比べものにならないほどの格を持っているということの現れでしょうか。なんでそんなに上流なんだろう。

 お父様は宇宙連邦議員を務めておいでなんですよね。宇宙連邦議員ってそんなにすごいのかしら。
 そもそも連邦議会というものが成立したのはいつ頃なんでしょうか。宇宙連邦っていうくらいだから、宇宙開発が進んでコロニーの数が増えてからでしょうね。とすると、宇宙連邦議会の歴史ってまだ浅いのかな。21世紀に宇宙に人類が進出してまだ22世紀だから、どれだけ長く見積もっても200年はないって事になりますよね。それでも100年もあれば充分長い気もするけれど、30以上の植民惑星ができるまでの期間を考えれば、もっと短いかもしれない。火星のコロニーの完成に21世紀の半ばから100年かかってるしね。そうなると連邦の歴史は50年くらいしかないのかも? いやもっと短い? とすると、ひょっとして、メノリのおじいさまあたりが、宇宙連邦の設立そのものに関わっていたりして? おお、そう考えればヴィスコンティ家の家格がやたら高そうなのも、お父様のプライドとか自意識が過剰に見えるのも、納得できるかも。そうか、ヴィスコンティ家ってすごかったんだー。

 ――痛い。何が痛いって、これだけの回想シーンでここまで妄想できる自分が痛い(笑)

 私が痛い妄想を流している間に、メノリ様は見事鳥の卵を獲得されました。
 メノリ様を支えたのは、お父様のお言葉とお母様のお言葉と、両方です。
 弱音を吐くなというお父様のお言葉に従って、メノリは強く生きてきたわけですが、それはお父様に強要され無理に演じてきた姿ではありませんでした。何にでも一生懸命なのねとお母様が褒めてくださったように、元々メノリの持っていた強さがあってこそ、とれた道なのです。お父様のお言葉は、決して自分を縛り無理な型にはめたものではなかった。
 けれどまた、お父様の言うようなリーダーとして振る舞うことだけが、自分の力を発揮する方法でもない。だってメノリは、何にでも一生懸命になれるのですから。リーダーでなくても、メノリはメノリらしくいられるのです。崖を登り切ったメノリの表情が晴れ晴れとしているのは、そのことに気づくことができたからでしょう。
 だからメノリの目は、お父様とお母様の両方に向いています。
 お父様の言葉通りに振る舞う以外のやり方を見つけたメノリは、だからといってお父様に反発するのではなく、その言葉をより大きな心で受け入れたわけですね。

 それがラストの言葉につながります。

「今までの自分が自分でないとは思わない。けれど少しだけ素直になれた」

 このセリフ、大好きです。これでメノリ様に心底惚れました。
 今までの自分の欠点、視野が狭く頑なであったことに気づいた上で、そうなったことをお父様のせいにしたりせず、あくまで自分の責任として受け入れるメノリ様がカッコよすぎ! 
 ブラボーメノリ様。もう一生ついて行きますから!!!

 でも一方で、結局メノリが弱みを誰にも見せなかったことに、寂しく思う気持ちもあったりします。あくまで強くりりしく立つことを選んだメノリ様は大好きなんですが、甘えたり頼ったり助けられたりのメノリ様も見たかったなんて、勝手ですね。まあ、この先の話で色々なメノリ様を見られますから満足すべきなんでしょうけど。

 ラストでもう一人良い感じだったのがカオル。メノリの手の傷に気づくところがね。他のみんなは卵しか見ていないのに、ちゃんと気づいて、しかもそれを口に出して言ったっていうのが、大進歩ですよ。カオルもうまい具合に溶け込んでいってますね。

 そんなこんなで、メノリ様はもちろん、ハワードとカオルの変化もよくわかった11話は、見ていて本当に楽しい回でした。
 だからって、ちょっと長すぎた、か、な……。次回からはもうちょっと簡潔にまとめられるように努力いたします。

 果物と魚とトビハネに続いて、卵も食料に加え、豊かな食卓にうかれながら次回に続く。

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