ギャグ書きさんに無造作に10のお題 7.ある意味暴走族 (サヴァイヴ)


 今日の狩り班だったカオルとベルが今日の獲物を下ろすと、留守番のシャアラがそれを見て楽しそうに言った。

「わあ、今日のご飯は※●→△★ね!」

 カオルとベルは一瞬顔を見合わせると、なんとも言えない表情でシャアラに視線を移したのだが、シャアラの方はすでに果物班のところで、両手を合わせて微笑んでいた。

「今日はたくさんみつけたのねえ。◎↑♂▲ ̄に、〒○←◇☆、それに■♀□♪まであるなんて」

「は? なんやて?」
 果物班のチャコとシンゴは眉をよせた。
 しかしシャアラはやはり気にしなかった。そのまま魚捕り班のところへ行って目を輝かせる。

「#§&∀∞は干物にしてもおいしいわよね。今日は他のみんなもたくさん採ってきたから食べきれないけど、#§&∀∞なら無駄にならないわ」

「#§……ああ、もう! なんだって!?」
 復唱しようとしたハワードは途中で舌を噛んでかんしゃくを起こし、メノリは採ってきた魚を見下ろしながら、首を振った。
 シャアラはそうして全ての収穫を見て回ると、同じく留守番で畑仕事班だったルナを振り向き、髪を揺らしながら提案した。

「ねえルナ、今日は∵@∂$♭も食べ頃だったし、ベル達の採ってきた※●→△★と一緒にスープにしない?」

「もー! シャアラってば、とても覚えられないわよー!!」

 リーダーの一声に、他の仲間達も深くうなずいた。
 シャアラの名付けの才能は涸れることを知らず、その恩恵は島中の生き物や場所にあまねく行き渡ったのだが、残念ながら仲間達の間で共有及び活用されたのは、そのごく一部にとどまったという。

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