無人惑星サヴァイヴ感想

再放送にかこつけて、感想など綴ってみました。
全52話見終わって、改めて見た感想なので、全話制覇の後書きとかぶってるとこも大いにあります。
だから後書きまで読んで下さっている方にはつまらないかもです。
その上、サイト内で一番管理人が暴走して好き勝手言っていますが、大目にみてやってください。


第一話 転校生、ルナです!

 いきなりの大爆発。ずいぶんハードな始まりだなあと思ったものです。

 改めて見ても、爆発の規模がずいぶん大きいし、連鎖的に何度も爆発が起こっているし、本当にとんでもない大事故ですね、これ。何が原因なのか、事故というかむしろテロのような雰囲気。
 その上お父さんとの別れがまたハード。お父さんを残して行くだけでも辛いのに、お父さんが火に巻かれるところまで見てしまうなんて。死の瞬間を見るのと見ないのとでは心に残る傷というか衝撃はずいぶん違うと思うのです。「生きろ」というお父さんの言葉もあって、このお父さんの死が今後色々影響していくんだろうなあと、ぼんやり思ったものです。ええ、もうベタだけどきっとこれが主人公の人格形成に大きく影響していて、これを乗り越えたりとかそういうエピソードなんかがあったりするんだろうなあと、ぼんやり思ったものです。まあ、その予想ははずれなかったわけですけどーけどー。あーはーはー(乾いた笑い)
 後のセリフでこの父との別れがルナ8歳の時だとわかるのですが、なんかルナちっちゃいような。小学2年生って確かに小さい子は小さいけど、ルナのベッドの脇に置いてある親子三人の写真に写ってるルナより、お父さんに抱えられているルナ、小さいよね?

 そんなハードな始まりから一転、転校初日から寝坊で走る転校生というこれまたベタな展開となり、拍子抜け。あわてて支度して走るルナが可愛かったので、いいのですが。
 ただ、へんてこ建物にがっくりした覚えがあります。あの下が細くて上の方ででこぼこ色々くっついてる形はなんなのか。未来っぽく宇宙っぽくという演出の一環なのかもしれませんが、私には駄目でした。ロカA2が宇宙に浮かんでいるタイプのステーション(例えば円筒をぐるぐる回して遠心力で重力を作るとかそんな感じの)なら、重力制御とかスペースの関係でそういうふうに作ったのかなとか、無理矢理納得することも出来たのですが、このコロニー地面の上にあるし! どの程度の大きさの惑星(衛星?)なのかわからないけど、星の上にあるなら普通に作ればいいじゃん。
 しかもルナが走る背景を見れば、普通に直方体の建物もあるし、もうわけわからん。多分実用的なものじゃなくて遊び心あふれる流行のデザインなんでしょう。きっと。
 第1話を見たときに、実はサヴァイヴってあんまり面白そうじゃないなと思ったんですよね。その一番の理由がへんてこ建物に象徴される未来設定に、チープな印象を受けたって事です。とりあえず未来ってな雰囲気だったので、なんか安っぽい(悪い意味で)おこさま向けの浅いアニメなのかなーって思ってました(大失礼)
 設定がよくわかんないって印象は今も変わってないのですけど。

 21世紀中に反重力とワープ航法の実用化に成功して、それから100年の間に驚異的な発展をとげ、22世紀、人類はコロニーで生活し、地球が30以上の植民惑星を持つってのはルナの言葉。
 21世紀の半ばに地球には人が住めなくなって、宇宙開拓に乗り出し、最初に100年かけて火星に人類が住めるコロニーを完成したってのは先生の言葉。

 この二つって同時に成り立たないような気が。驚異的な発展の100年をほとんど火星だけで使っちゃうような。火星のコロニー建設の前にすでに宇宙開発は始まってたのかなー。それならなんで火星のコロニー完成に100年もかかるのか。いや火星の開発が2050年くらいに始まって、反重力の実現が2090年頃とすれば、火星のコロニー完成が2150年頃、30以上の植民惑星到達が2190年頃となって、ありなのか、なあ? ルナ達は西暦何年に生きてるんだろ。もうほとんど23世紀に近いのかなーとか、考え出したら色々ぐるぐる。
 まあ、いいのですよ。そんなことは(長々書いたくせに)。
 サヴァイヴは少年少女の成長と絆の物語ですから。彼らの精神と人間関係の変化と成長がちゃんと描かれていれば他のことはどうでもいいのですよ。うん(しつこく書いたくせに)。

 気を取り直して続きですが、シンゴとの出会い。初登場なのにギャグ顔でかわいそう(笑)。メカ担当ってのがわかりやすくていいですけど。
 続いてカオル。彼は最初からスーパーマンだったのですねえ。なんか後半の超人ぷりを知ってからこれを見るとかわいらしいものですが。
 なんで塀を乗り越えたのか不可解なところですが、別にルナに声をかけられたから跳んだわけじゃないんでしょうね。思うに、彼は毎日塀越えをしてるんでしょう。後で出てくる授業中のだらけぶりからすると、彼は学校生活では抜ける限り手を抜いているようですから、授業に間に合いさえすればいいギリギリの時間に起きて、ギリギリの時間に教室に入っているのでしょう。
 例の学校に通っていたカオルには、いかに名門といえど中学校で習わなければならないことなどもうほとんどないのでしょうし、出席さえしてればいいんだろってな学生生活を送っていたと思われます。
 それでも遅刻をしなかったり、体育の授業もさぼらず受けていたりするのは、きっと生活指導を受けることが面倒くさいので、注意されない程度には真面目にしてるってことなのかなと思います。
 そしてメノリ。またベタなタイプの優等生が出てきたなあと思いましたね。美人だったので好印象でしたが。やっぱりかわいくて美しい女の子がいないと、アニメは面白くないですからね!
 生徒会長で風紀委員も兼ねているというベタさもまた良かった。彼女の今後の活躍はチェックせねばと、へんてこ建物に沈んでいたテンションが一気に上昇したものでした。その後口調は変われど、期待を裏切らぬメノリの活躍ぶりに、もう惚れ惚れしたのです。
 メノリ退場の次もかわいい女の子の登場だったのですが、やっぱり初めて見たときはその声にびっくりして、かわいいとはあまり思えなかったシャアラ。もう声に慣れちゃってるので改めてみると、仕草の一つ一つも、女の子女の子していて、とってもかわいらしいのですが。
 ルナがさばさば気っ風がいいタイプなので、二人で並んでるととってもいい感じ。

 ただ、二人の会話がまた気になる。「火星の未開発地区には未発見のビーストが」ってどゆこと!? まだ火星に未開発地区があるってのもなんですが、未発見のビーストってそんなうわさがたつくらい火星はど田舎に成り下がってるのがどうにもこうにも。次に出てくるベルも冥王星育ちってことでいじめられてるし、もう太陽系はどどどど田舎扱いですな。それでも冥王星は資源豊かってことは冥王星もまた未開発地区があるんだよねえ。例のじいさまがアンドロメダ座とかペガスス座とかまで行ってるくせに太陽系の開発はまだまだ進んでないのかー。うーむ。宇宙開発史の講義をしてほしい(どうでもいいんじゃなかったのか)。

 そしてハワードとベル登場。
 ハワード美形だ! 二枚目でいじわるでわがままで有力者のボンボンってまたベタな。って思ったのに、全然ベタじゃなかったハワード。こんなに美形なのに、あんなにへたれだなんて予想外。髪をかきあげてにやりと口の端をあげるところなんて結構ニヒルでかっこいいのに。
 まあ「パパ」呼びだったりするところとか、へたれの片鱗は見えるのですが。
 ベルも猫背でうつむきっぱなしで、典型的ないじめられっこ。冥王星育ちで父親がハワードの会社で働いてるっていうのがここでわかる彼の情報。冥王星育ちが即いじめの原因につながるくらい、冥王星の印象って悪いんですかね? まあ、ベルがいじめられてた原因はきっとベルのあの気弱な態度にあるんでしょうけど。親がハワードパパの会社で働いてるのもベルだけじゃないだろうしなあ。
 ルナに「あなたはあなたじゃない」って言われた時のベルの表情も、その言葉に感銘を受けたっていうよりは「そんなこと言われても」って感じだし。冥王星育ちを一番気にしてたのはベルの方なのかも。いつもおどおどしているベルにハワードが目をつけちゃったのがいじめの始まりなんじゃないかなと思います。でも気弱だからいじめられるってなんかやな構図だわ。

 ところで、ベルが年上ってのはどこでわかるんでしたっけ?

 シンゴはこの後教室で飛び級してるってことが先生の言葉でわかるのですが、ベルはどこで年上って言ってたんだか思い出せないのです。私がベルが年上って知ったのは、公式サイトの人物紹介だったのですけど、アニメ本編ではどこで言ってたんだかわかりません。

 この後エアバスケと、ハワード達に囲まれているカオル、燃えさかる炎と続いて、第一話からそれなりに事件盛りだくさん。
 ハワードにファウルされて「棄権する」というシャアラに「負けたくない」というルナのとことか好きです。早速シャアラがルナの影響を受けてるのが微笑ましい。そんな二人をベルが見てるのもさりげなく描写されてるし。
 カオルの超人っぷりも続きますね。エアバスケの回し蹴りといい、ハワードの子分の腕をひねりあげるとこといい、ルナを突き飛ばして助けるとこといい、工具箱をよける身のこなしといい。なんでそんなケンカ慣れしてるんでしょうか、この人は。非常ベルを押した正拳づきも見事。あの学校ってやっぱり軍関係だったのかしら!? それは置いておくとして、カオルのセリフがかなり多いことに違和感を感じてしまう(笑)
 さてシンゴ再登場では乗り物が手製ということでメカ担当ってことをさらにアピール。ただ、化石燃料がそんな簡単に手にはいるのか疑問(またか)。地球の原油は21世紀中に枯渇するはずですが、まあそれはどこか他の星を開拓してるからいいのだとして、コロニー内で中学生が趣味でほいほい扱える状況にあるのはまずかろう。
 まあここのポイントは「僕一人くらいどってことない」というとこなんでしょうが。温暖化防止でマイナス6%キャンペーンがうたれているような昨今ではちゃんと考えないといけないセリフですね。
 そんなこんなで顔見せの第一話。転校生が次々にキーキャラに出会うというベタな展開ですが、各キャラの位置づけがわかって、ちゃんと見直すと結構おもしろいですね。本放送で見たときはぼーっとしてたので、ルナとシャアラしか見てなかったのですが(笑)

 あ、あと一つ、気になったセリフがありました。
 ルナのお母さんはルナが6歳のときに宇宙病で亡くなっているとか。それじゃあ、あの人が亡くなった時のルナの心情はどんなだったのかとか考えると、あれこれ気になります。
 宇宙病がなんなのかはわかりませんが。ルナのお母さんも惑星開拓技師だったということなので、宇宙に長くでているとかかる病気ってことなのでしょうか。宇宙放射線にやられるとか、そういうこと?

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