プレイ記録 譲 通常ルート 〜七章〜     目次に戻る遙か部屋に戻る

<七章 苛むものは悪夢>  

それでも譲への愛があせない私も、やっぱりどうかしていると思います。
さて、行きましょうか。屋島へ

 譲くんはいよいよ悪夢が鮮明になってきたらしく、またあのみっともない俺を思い出すにつけては情けなく、かなり沈んでいます。
 そこへこの間の話を持ち込む望美ちゃん。あなたは残酷な人だ。
 譲くんは必死で何でもないふりです。軍議に一生懸命口をはさむ姿はいっそ痛々しい。
 望美ちゃんの質問にも、最小限の答えしか返しません。譲の声でそっけない口調となると、そうとう冷たく響くんだろうなあ。回りのみんなは「何ごと!?」って思うよねえ。普段、譲くんの望美ちゃんに向ける声といえばあれですから。(どれだよ)
 しかし、朔ちゃんも心配して声をかけてくれるような状況だというのに、

「ひょっとして譲くんに避けられてる?」

 という我らが望美ちゃん。ひょっとしてもないでしょうが。
 だから一人黄昏れている譲くんも、わざわざ自分を探しに来た望美ちゃんにびっくりですよ。
 何で来るんだこの人は一人になりたいときに限って。
 とかなんとか思っているに違いありませんが、それでも、平静を装う往生際の悪い譲くん。
 作り笑顔の譲くんに、「どうしたんですか」と尋ねられたのですが、ここで

「謝るから機嫌を直してよ」

 と答えるのはさすがに可愛そうだったので、「ちゃんと私の目を見て」にしておきました。
 この上子供扱いを重ねたら、いくら相手が譲くんでも不憫すぎると思いました。
 そしたら目をそらされました。
 目をそらした上で「いつもと同じ」とかこの期に及んでも言いつのる譲に、さすがの望美ちゃんもいらっときたのか、
「ごまかさないで!」
 と強い口調。
 そしたら、譲くんのへこみっぷりがすごかった。
「先輩の迷惑にしかなれない」って。もうダメだこの子。
 悪いのは自分を律しきれない譲なんだそうです。
 可愛そうな譲くん。よほどあの告白が堪えたようです。

 まあ、そうでしょうね。十年以上も思い続けて、やっと告白できたというのに、それがあんな形だなんて譲にとって最悪ですもんねえ。
 あんな激情にまかせて言ってしまっていいような思いじゃないんだよね、譲くん。
 告白するなら、もっともっといい形でしたかったんでしょうに。
 今までの思いやら忍耐やらが全部台無しになったように思っているんでしょうね。

「お願いだから何もなかったふりしないで!」

 と、そこまで譲の気持ちがわかっているのに、こんな選択肢を選んであの夜を蒸し返すうちの望美ちゃん。
 私の愛はやっぱり痛かった。
 すまない、譲。こんな私は嫌じゃないから止まらないよ。

「先輩は…優しくて……残酷な人だ」

 やっぱり言われちゃった。うん、知ってた!
 あまりのへこみっぷりに一人にはできないと、お守りを渡しましたが、やはり譲くんの元気は戻りません。
 あの夜の自分がよほど許せないようです。

 それに、もう屋島ですからね。きっと悪夢も相当鮮明なやつを見ちゃったんでしょう。
 もう死ぬんだという状況で、自分が取り返しのつかない失敗をやらかしているわけですから、元気なんて出るわけないよね。
 そんな状況で行宮を目指します。

<七章 先輩を残して>  

 あの緊迫感のかけらもないアニメは別になくてもいいと思いました。
 動きがある分譲が何をしたのかはわかりやすくなっているんだけれども。
 いつもの立ち絵とセリフだけじゃ表現するのは難しいよね。

 それでも余計だと感じてしまう出来なのは、乙女ゲームとしてどうなんでしょ。
 神子ちゃんの悲鳴が入っていなかったのには、心底ほっとしました。

 さて、譲イベントは持ち上げて突き落とす。
 その基本形はここでも活かされていました。 (活かす?)

 知盛の矢から望美ちゃんをかばったときに、悪いことはこれで終わりってことになりますよね。もう譲くんは死ななくてもいいんだって。
 望美ちゃんは嬉しそうだけど、譲は夢と同じようでも「違う」部分がわかるから、完全に安心したわけじゃなかったんですよね? 一応笑顔は笑顔だけれども。
 それでも進んで扇の的に向かったくらいだから、もしかしたら大丈夫なのかもしれないという思いを持てたり、大丈夫じゃなかったとしても、なんとかしてみせようと思ったりできるくらいには、浮上できていたんですよね。
 譲くんが助かって本当によかったと喜ぶ望美ちゃんが、とても嬉しそうだったから、その輝く笑顔に譲くんも希望が持てたんじゃないかと思います。

 なのに突き落とすんだな。やっぱり。

 最期の言葉が、あきらめられない死にたくない、だったことで、ますます譲くんが好きになりました。
 死ぬ間際にあきらめなんていらないと思います。まだやりたいことがあるんだから。
 全部やりきっての死ならともかく、まだ望美ちゃんを守りきっていないのに。
 自分の価値を軽く見たままで譲くんが死ななくて良かったと思います。
 が、それもこれも後の復活がわかっているからの感想ですけどね。
 これで死んで終わりだったら、こんな可愛そうな死に方ないよ……。

 その後、望美ちゃんが譲くんを思い出すんですけど、譲のセリフが声つきで聞けて、こんな場面なのにちょっとうきうきわくわくしてしまいます。
 「起きて下さい」の最後のセリフ、「仕方のない人だな」がやけに嬉しそうなのが好きだ(笑)
 だな、の語尾がはずんでいるんですよね。
 譲くんのセリフは、文字だけだとおとなしいし真面目くさいし、面白みがない所も多いのに、中原さんの演技がいちいち細かくて、声つきだと可愛げ満載でいいですね。

 切ない場面なのに何やってんだって感想ですが、そんなことでも考えてないと望美ちゃんが切ないんだもん。女の子が悲しそうなのは辛いよう。

<八章 白龍の逆鱗>  

 譲くんを失った痛手の大きさにうちひしがれる望美ちゃん。
 譲、よかったね。失ったらちゃんと価値をわかってくれたよって全然よくないけど。

 その回りでは白龍の逆鱗を直す方法があるとかないとか、他の八葉が言ってるんですけど、この流れってかーなーり無理がありますよね。今まで望美ちゃんが大事にしているものが白龍の逆鱗っていうなんてこと、みんな知っていた感じはなかったんだけどなー。いきなりこんなこと言い出して。しかも知盛まで逆鱗の存在を知っていて、それを望美ちゃんをおびきだす罠に使うなんて、不自然だわ。でもまあゲームだしな。

 それはそれとして、ここの景時さんの口調がなんか嫌だ(笑)
 いつもの口調なんだけど、譲くんが亡くなって望美ちゃんもこんな状況で、しかも望美ちゃんが大事にしている白龍の逆鱗を直す方法があるかもしれないけど怪しい話だとか真剣な話をしているってのに。
 いつものその軽さがなんだかカンに障る(笑)
 譲くんの亡骸を望美ちゃんから引き離すときの、「本当に、ごめん」が胸に来た分、この軽さがカンに障る(笑)

 さて、知盛を撃破したら、逆鱗が直っちゃいました。
 涙のおかげってそんな。
 白龍の力がだいぶ戻っていたから神子の望みがかなったということですか?
 ま、いっか。
 多少強引だろうがご都合主義だろうが、譲くんの幸せにつながるならそれでいいじゃないですか。(ってこだわったのは私だけど)

 さーて。譲の元へまっしぐらですよ。

続き目次に戻る遙か部屋に戻るトップに戻る