13話にリクエスト下さった方、ありがとうございました。この話はあなたのおかげでできたものです。
できればカオル視点とのご希望だったですが、いかがでしょうか。
またも一人でぐるぐるする話になってしまいました。
この話ですが、正直にいって、めちゃめちゃ難しかったです。もーひどい難産でした。
カオル視点はいつも難しいんです。前半はセリフも出番も少ないから何考えてるかわかりづらいし、
後半はそれなりに色々考えてるっぽい顔してますけど、それが実際の行動に結びつくことが少ないから、
やっぱり何考えてたんだかよくわからないし。
だからカオル視点はいっつも苦労するのですが、これは今までで最高に苦労しました。
最大の原因は、私が13話をあまり好きではなかったということだと思いますが。
作画がひどいってのはこの際おいとくとしても、この回って話の流れから浮いてるって思ってたんです。
だって、この前の12話まで、カオルは結構みんなとうまくやってるじゃないですか。
いえづくりも一緒にやってたし、魚をとる腕に「感謝感謝v」されたり、毛針作りをみんなに教えたりするんですよー?
なのになんでいきなりここで孤立するんですか。なんでカオルはこんな無愛想で無鉄砲なんですか。
変だよ変だよおかしいよーって、納得できなかったんですよね。
もっと前、みんなの関係がぎくしゃくしてた頃にこの話があれば、それほど変だとは思わなかったんでしょうが、
いえもできて引っ越しして、みんなの協力もうまくいってるときに、いきなりこの展開は……。
全然納得のいかない回で話を書くことはできないので、頑張ってDVD見ました13話。
それで、前後の彼の様子をふまえてじっくり考えた結果、できたのがこの話です。
これはカオルの迷いが出た話なのかなと、今ではそう思っています。
一人を気取ったカオルが深みにはまりそうになって最後にじたばたした話なのかと。
ルイのことがあってから、俺は一人で生きていく、仲間なんて必要ないし自分にはもったいないと、
そう考えていたカオルが、島での暮らしの中で、みんなと協力して動くことの心地よさを知りました。
最初は仕方がないから手を貸していたのだけれど、仲間がいる幸せを感じて、だんだん楽しくなってきていた。
で、自分が楽しんでいることに気づいて、罪悪感が一気に吹き出したのかなあと。
楽しむ資格なんて、もう自分にはないのにって。
その罪悪感が、オオトカゲに対する無茶な行動につながったのかもしれないですね。
結構ヤケになってたのかも?
そういう風に考えると、この13話もそれなりに納得できるなと思いまして、こんな話となりました。
リクエストがなかったら、13話のカオル視点なんて絶対書かなかったと思います。
難しそうだって、チャレンジする前に逃げてたと思います。
でも、リクもらえたおかげで13話を見直して色々考えることができたので、苦労はしましたが楽しかったです。
いい機会を与えてもらえたことに感謝しています。ありがとうございました!
本当にあなたのリクエストのおかげです。感謝の気持ちが届くくらい、この話で楽しんでもらえるといいのですが。
さてさて、そんな感じで最終回カウントダウン企画、第四日目でした。
よろしければ、感想などお寄せ下さい。
06.03.12
これはサヴァイヴの地上波再放送の最終回前に、カウントダウンと題して毎日更新をしたときのものです。
最終回までに思い出に浸ろうと、どの辺りの思い出がいいか、リクエストを募り、いただいたリクエストを元に書きました。