いけ好かない奴だと思っていたルイと、よりによって同室になった。
そのために、それまで知らなかった奴の普段の様子を見ることになったのだが。
「また寝坊しちゃったよ。カオル、今日最初の訓練は何だっけ?」
「今日の講義で、うっかりノートを取り忘れたところがあるんだ。
悪いけど、見せてもらえないかな?」
「まだ起きているのかい? 根を詰めすぎると体に良くないよ。
僕は先に休ませてもらう。カオルも早く寝たほうがいいよ」
「先日のテストの結果を発表する。トップはルイ。2位にカオルだ」
……ルイなんて、ルイなんて、やっぱり大っきらいだ!!
出来ることなら、夕日の沈む海に向かって「バカヤロー」と叫びたいカオル少年であった。