練習百編、成果おのずから見わる
鏡に向かって、口の両端を思いっきり上げる。
日課でもあり娯楽でもあり崇高な使命でもある船内の巡回に今日も出かけた彼は、その日信じられないものを目にした。与えられたデータよりもずいぶんと成長しているが、あれは、あの姿は間違いなく。
「ア、アルデュラムギェットー!!!???」
突き抜けたのは驚愕か歓喜か。
「スデチッコ。スデチッコ」
コンピューターサヴァイヴに追われるアルデュラムギェットとその仲間達を救うべく、彼が作り上げた笑顔は、ほとばしる感情も手伝って非の打ち所のない極上のものとなった。 |